ちょっと待って!お金を借りるって本当に悪いこと?
2025年9月10日

はじめに:「借りる」ことへの誤解
「借りる」と聞くと、「借金」「返せない」「怖い」といったマイナスなイメージが先行しがちです。
でも、ちょっと待ってください。
身近なローンには、私たちの生活を支える重要な役割があります。
例えば、奨学金は教育のチャンスを広げ、住宅ローンは長期的なライフプランを可能にしてくれます。
「借りる=悪」ではなく、「時間を先取りするツール」だと言えます。
・図表①:ローンの考え方を視覚化した図(執筆者作成)
目的に応じて、自分が返せる範囲でお金を計画的に借りることが大切なんです。
借入時に注意すべきこと
とはいえ、気をつけなければならないこともあります。
例えば、ヤミ金。
法定上限金利(年20%)をはるかに超える違法な貸し付けで、多重債務や生活破綻の原因になるケースもあります。
借入先の信用性と契約内容はしっかり確認しましょう。
「72の法則」で借入のリスクを見える化
計画的な借入れには、「72の法則」がヒントになります。
これは、金利とお金が倍になる期間の関係を示したもので、運用時にはどれくらいの資産運用ができるか? 借入れの際は借金がどう膨らむか?を直感的に理解できます。
例:年利12%なら、72 ÷ 12 = 約6年で元金が2倍に
(※借りる側なら「借金が倍になるスピード」に注意)
・図表②:主なローンの比較表
種類 | 用途 | 金利の目安 | 返済期間の平均 |
奨学金 | 教育費 | 無利息/1〜2% | 10〜20年 |
住宅ローン | 住宅取得 | 約0.5〜2% | 20〜35年 |
カードローン | 緊急支出など | 約15〜18% | 1〜5年 |
最も避けたい借入パターン
最も怖いのは、返済計画なしに複数のローンを重ねること。
利息が膨らみ、気づけば返済不能という事態になってしまいます。
「ご利用は計画的に・・・」とは、まさにそれを避けるための鉄則です。
まとめ:借入は「未来への投資」にもなる
お金を借りることは、「悪」ではなく「時間を先取りするツール」。
正しい知識と計画があれば、あなたの夢や必要を支える力にもなります。
J-FLEC認定アドバイザー 佐藤 益弘