10月17日は貯蓄の日~あなたの預貯金、見直してみませんか?

2025年10月8日

貯蓄の日とは?

毎年10月17日は「貯蓄の日」。

戦後、国民の貯蓄への意識向上を目的に制定されました。当初は「倹約してお金を貯めること」を目的としていましたが、現在では、使わずに貯めておくだけではなく、広い意味で金融商品を運用して増やすことも含まれています。

物価が上がり、将来が不安な今だからこそ、貯蓄を見直すチャンスです。

預貯金はライフスタイルに合わせた選択を

将来のために貯蓄をしている人の中には、「とりあえず普通預金に入れているだけ」という人も多いのではないでしょうか?

実は、預貯金にはいろんな種類があります。

もっとも身近なのは普通預金。いつでも引き出せる利便性が魅力ですが、金利は低めです。一方、定期預金は一定期間資金を預けることで、普通預金より高い金利が得られます。
さらに、少額から始められる積立定期預金や残高が増えると金利が高くなる貯蓄預金など、目的やライフスタイルに応じて選択肢は広がっています。

金融商品選びに必要な3つの観点

預貯金を含む金融商品を選ぶ際、どんな視点が必要でしょうか?

重要なのは「安全性」「収益性」「流動性」の3つの観点です。

●安全性(元本や利子の支払保証の有無)

・預貯金 = 預金保険制度による保護がある
・株式、投資信託 = 元本割れの可能性もあり
・債券 = 満期時は額面金額が受け取れる

●収益性(期待できる収益の大きさ)

・預貯金 = 収益性が低い
・株式 = 高い収益性があるが、リスクも高い(投資信託も金融商品によってはリスクが高い)
・債券 = 比較的安定した収益性

●流動性(換金のしやすさ)

・預貯金 = 高い流動性
・株式、債券、投資信託 = 換金に時間がかかったり制限があったりする

この3つのバランスをどう取るかは、あなたのライフスタイルや目標次第です。

※図の各金融商品の記号はあくまでもイメージです。

ライフプランに応じた使い分けが大事

3つの観点とあわせて、自分のライフプラン(生活設計)に応じて「使う」「貯める」「増やす・備える」にお金を分類することも重要です。目的に応じて金融商品を使い分けましょう。

(一例)

・日常生活に必要なお金 = 安全性・流動性重視

・近い将来に使う予定のお金 = 安全性・流動性を重視しつつ、多少の収益性も確保

・当面使う予定のないお金 = 収益性重視

お金を貯める前に、「何のためのお金なのか」を考えて、目的に応じて色分けしてみましょう。

お金の使い方や備え方を意識することで、より効果的な資産形成につながります。

まとめ:資産の「置き場所」を見直すきっかけに

「貯蓄の日」をきっかけに、自分のお金の置き場所を見直してみませんか?

ただ貯めるだけでなく、「どう貯めるか」「何のために貯めるか」を考えることで、より豊かな、自分の未来のための第一歩となるでしょう。

J-FLEC認定アドバイザー 吉田 淑子