その『投資』って、本当に投資?ギャンブルとの違いを知ろう

2025年10月22日

「投資=ギャンブル」なの?

「投資ってギャンブルと同じじゃないの?」と疑問を抱く人は意外と多いです。たしかに、どちらもお金を使って利益を得ようとする行為ですが、その本質はまったく異なります。

投資とギャンブルの違いを正しく知ることが、資産形成への第一歩です。

「投資」と「ギャンブル」の違い

投資とギャンブルは、目的や仕組みが大きく異なります。まずは違いを整理してみましょう。

投資は、これから成長することを期待して企業や国に資金を投じ、その成長によって利益を得る仕組みです。たとえば、企業が成長して利益を出せば、その会社に投資した人は配当金を得られることがあります。

一方、ギャンブルは偶然性にお金をかける仕組みです。勝った人がお金を得る代わりに、負けた人はその分のお金を失います。つまり、参加者同士でお金を取り合うような形になっていて、必ず損をする人が出てきます。

オンラインカジノの危険性

最近では「オンラインカジノで稼げる」といった広告がSNSなどで目立ちますが、海外で合法的に運営されているオンラインカジノであっても、日本国内からこれらのサイトにアクセスしてオンラインカジノで賭博を行うことは犯罪です。利用者が処罰対象になるだけでなく、クレジットカードや電子決済を通じて多額のお金を失う事例も報告されています。

また、実際に行うだけでなく、SNSなどでオンラインカジノサイトのリンクを投稿する、オンラインカジノサイトを紹介するまとめサイトを作るなど、オンラインカジノサイトに誘導する情報発信だけでも違法となることがあるので注意しましょう。

賭博罪賭博をした者は、50万円以下の罰金又は科料
常習賭博罪常習として賭博をした者は、3年以下の拘禁刑

『投資』と称してオンラインカジノを勧める手口も存在します。「儲かる」「簡単に稼げる」といった甘い言葉には十分に気をつけましょう。

ギャンブル等依存症について

最初は遊びのつもりでギャンブルをしていても、だんだん生活に支障が出てしまうことがあります。ギャンブル等依存症は、「やめたいのにやめられない」状態になる心の病気です。理性では止められない状態になり、借金や家庭崩壊など、深刻な問題を引き起こしかねません。

ギャンブル等依存症への対策にはこのような方法があります。

対策例:

・貸付自粛制度:本人が日本貸金業協会または全国銀行個人信用情報センターに申告をすることで、新たな借金を制限できる制度

・相談窓口:全国に相談窓口があり、家族も利用可能(依存症対策全国センターHPから検索可能)

ギャンブル等依存症は、本人の意思だけではなかなか抜け出せない深刻な問題です。しかし、決して一人で抱え込む必要はありません。早めに専門機関や信頼できる人に相談することが、回復への大きな一歩となります。

お金との向き合い方は、その後の人生に大きな影響を与えます。健全なお金の使い方を考えることも、未来を見据えた重要なステップです。

まとめ:お金に関する正しい知識は未来への準備

投資は、正しい知識と冷静な判断があれば、リスクをコントロールしながら未来に向けて準備をする手段となります。一方、ギャンブルは趣味や娯楽の範囲で楽しむのであればよいですが、のめりこんでコントロールができなくなる危険もあり、大きなリスクを伴います。

このように、投資とギャンブルは、その役割や仕組みが全く異なります。将来の自分のためにも、正しい情報を得て賢く行動しましょう。

J-FLEC認定アドバイザー 吉田 淑子