第58回(2025年)「おかねの作文」コンクール 入賞作品

入賞作品のうち一部をご紹介しています。本年は、全国の中学校から4,715点の応募が寄せられ、審査の結果20点が入賞作品に選ばれました(特選5点、秀作5点、佳作10点)。

特選入賞者(敬称略) 

ありがとうの循環

足立 悠貴(京都府 洛星中学校 1年)

カードはまだ、財布の中で。

猪谷 三玲(東京都 ドルトン東京学園中等部 2年)

ベトナムドンはどうして桁数が多いのか

大谷 悠馬(神奈川県 慶應義塾普通部 3年)

最後のお小遣い

又多 嶺(千葉県 千葉県立東葛飾中学校 3年)

多忙な「貯金箱」

西原 羚恩(福岡県 福岡市立高取中学校 2年)

秀作入賞者(敬称略) 

心を具現化するもの

江口 琉那(佐賀県 佐賀大学教育学部附属中学校 2年)

投資としての寄付が切り開く未来

紺野 碧生(山形県 山形市立第五中学校 3年) 

兄の財布を見た日

鄭 星来(東京都 中央区立晴海中学校 3年) 

叱られて知った、見えない価値

山本 陽菜(静岡県 静岡市立城内中学校 3年) 

夏野菜と、苦い味

池上 由麻(兵庫県 加古川市立氷丘中学校 3年) 

佳作入賞者(敬称略)

佳作入賞者一覧(10名)

審査員(敬称略) 

鎌田 秀明金融庁総合政策局総合政策課
金融経済教育推進室課長補佐
藤野 敦文部科学省初等中等教育局視学官
太田 敬介公益社団法人日本PTA全国協議会会長
中嶋 富美代全日本中学校国語教育研究協議会会長
髙橋 桂子実践女子大学生活科学部教授
石本 貞衡葛飾区立堀切中学校主幹教諭
渡耒 拓日本銀行情報サービス局総務課長
大友 佳子金融経済教育推進機構理事
講評
第58回「おかねの作文」コンクールには、4,715編の作品が寄せられました。テーマは、おかねに関することであれば自由です。厳正な審査の結果、特選5編、秀作5編、佳作10編の入賞作品が決まりました。

キャッシュレス決済で感じるお金の重みや、国の通貨の価値に着目したもの、誰かを支えたり感謝を伝えたりするお金の使い方を描いた作品など、自分の体験をきっかけに、お金についての考えを深めた作品が多数寄せられました。特選5編の概要を紹介します。

金融担当大臣賞「ありがとうの循環」は、母親の買い物を通して、筆者が「誰かのためになるお金の使い方」を考えた作品です。普段めったに自分のためにお金を使わない筆者の母親は、ある日、高額なブラウスを購入し家族を驚かせます。それはスリランカの女性たちの自立支援を行うブランドのもので、母はその想いに深く共感したのです。母の姿から筆者は、お金は単に欲しいものを買う道具ではなく、「誰かを応援し、感謝を循環させるもの」であると学び、自分も「今後は誰かを応援するお金の使い方をしていきたい」と誓います。審査員からは「ソーシャルビジネスという着眼点が良く、文章の構成も読みやすい。消費者としてどういう行動をとるべきかを考えさせる作品」と評価されました。

文部科学大臣賞「カードはまだ、財布の中で。」の筆者は、夏の短期留学を機に、父から4万円がチャージされたプリペイドカードを渡されます。初めての決済に緊張したり、ユーロの物価換算に苦戦しながら使ったりするうちに、筆者のカードへの捉え方は「道具」から「決断」へと変化します。帰国後、カードの残金をお小遣いとしてやりくりすることになった筆者は、「自分の責任で使うお金」の重さを痛感。他人のお金と捉えていた時とは異なり、一つ一つの支出を自分が選び直している感覚を持つようになります。財布の中のカードは、お金と向き合うことの大切さを筆者に教えています。審査員からは「実体験を踏まえて、自分の責任で使うお金の重さを感じた心境の変化を上手に表現している」と評価されました。

日本銀行総裁賞「ベトナムドンはどうして桁数が多いのか」は、ベトナム旅行の際にゼロが沢山並んだ紙幣を手にした筆者が、桁数の大きさを不思議に思うことから始まります。親に聞いたり自分で調べたりして、過去の戦争や経済の混乱による急激なインフレの結果であるとわかりました。お金の価値は絶対的なものではなく、国の状況によって変化することを知った筆者は、当たり前に使っている日本円の通貨価値の安定も「その背景には経済の安定や歴史の積み重ねがあるのだ」と考え、日本がインフレにならないよう、経済を安定させる努力と、物の価値を大切にして暮らしていくことが大事だと結んでいます。審査員からは「難しいインフレの概念が、中学生らしい素直な言葉で表現され、深く理解できていることが伝わってきた」と評価されました。

日本PTA全国協議会会長賞「最後のお小遣い」の筆者は、小学生の頃から毎月、近くに住む祖母から手紙とお小遣いが入った“思いが詰まった”ポチ袋を受け取り、使わずに大切に保管してきました。中学生になると次第に会う機会が減り、ポチ袋をもらい続けることに後ろめたさを感じますが、入院のお見舞いをきっかけに、祖母との交流を取り戻します。祖母の死後、病床で準備された1年分のお小遣いと「ガンバロウ」と書かれた手紙を受け取った筆者は、その深い愛に胸を打たれます。これまでもらったお小遣いにこめられた祖母の思いを感じ、いつかそれに応えるような形で使おうと誓います。
審査員からは「中学生らしい率直な思いが描かれた心温まる作品。最終的に感謝の思いに繋げていく文章の運び方も素晴らしい」と評価されました。

J-FLEC理事長賞「多忙な『貯金箱』」の筆者は、母の誕生日に向けて、コツコツ貯めたお小遣いでサプライズプレゼントを計画していました。しかし、母の誕生日を目前に、弟へミニカーを買ってあげたり、欲しかった文具を購入したりした結果、予定していたホールケーキを買うお金が残らず、小さなケーキでお祝いすることに。喜ぶ母の姿に満足しつつも、自身の行動を反省した筆者は、お金を「貯める」と「使う」のバランスを考えて行動する大切さを実感します。来年の誕生日こそは目標を達成し、母への感謝の気持ちを伝えたいという新たな決意で締めくくります。
審査員は「家庭内での経験や反省を踏まえて、今後のお金の使い方についてしっかり考えており、筆者の心の成長が感じられる」と評価しました。
第58回「おかねの作文」コンクールには、4,715編の作品が寄せられました。テーマは、おかねに関することであれば自由です。厳正な審査の結果、特選5編、秀作5編、佳作10編の入賞作品が決まりました。

キャッシュレス決済で感じるお金の重みや、国の通貨の価値に着目したもの、誰かを支えたり感謝を伝えたりするお金の使い方を描いた作品など、自分の体験をきっかけに、お金についての考えを深めた作品が多数寄せられました。特選5編の概要を紹介します。

金融担当大臣賞「ありがとうの循環」は、母親の買い物を通して、筆者が「誰かのためになるお金の使い方」を考えた作品です。普段めったに自分のためにお金を使わない筆者の母親は、ある日、高額なブラウスを購入し家族を驚かせます。それはスリランカの女性たちの自立支援を行うブランドのもので、母はその想いに深く共感したのです。母の姿から筆者は、お金は単に欲しいものを買う道具ではなく、「誰かを応援し、感謝を循環させるもの」であると学び、自分も「今後は誰かを応援するお金の使い方をしていきたい」と誓います。審査員からは「ソーシャルビジネスという着眼点が良く、文章の構成も読みやすい。消費者としてどういう行動をとるべきかを考えさせる作品」と評価されました。

文部科学大臣賞「カードはまだ、財布の中で。」の筆者は、夏の短期留学を機に、父から4万円がチャージされたプリペイドカードを渡されます。初めての決済に緊張したり、ユーロの物価換算に苦戦しながら使ったりするうちに、筆者のカードへの捉え方は「道具」から「決断」へと変化します。帰国後、カードの残金をお小遣いとしてやりくりすることになった筆者は、「自分の責任で使うお金」の重さを痛感。他人のお金と捉えていた時とは異なり、一つ一つの支出を自分が選び直している感覚を持つようになります。財布の中のカードは、お金と向き合うことの大切さを筆者に教えています。審査員からは「実体験を踏まえて、自分の責任で使うお金の重さを感じた心境の変化を上手に表現している」と評価されました。

日本銀行総裁賞「ベトナムドンはどうして桁数が多いのか」は、ベトナム旅行の際にゼロが沢山並んだ紙幣を手にした筆者が、桁数の大きさを不思議に思うことから始まります。親に聞いたり自分で調べたりして、過去の戦争や経済の混乱による急激なインフレの結果であるとわかりました。お金の価値は絶対的なものではなく、国の状況によって変化することを知った筆者は、当たり前に使っている日本円の通貨価値の安定も「その背景には経済の安定や歴史の積み重ねがあるのだ」と考え、日本がインフレにならないよう、経済を安定させる努力と、物の価値を大切にして暮らしていくことが大事だと結んでいます。審査員からは「難しいインフレの概念が、中学生らしい素直な言葉で表現され、深く理解できていることが伝わってきた」と評価されました。

日本PTA全国協議会会長賞「最後のお小遣い」の筆者は、小学生の頃から毎月、近くに住む祖母から手紙とお小遣いが入った“思いが詰まった”ポチ袋を受け取り、使わずに大切に保管してきました。中学生になると次第に会う機会が減り、ポチ袋をもらい続けることに後ろめたさを感じますが、入院のお見舞いをきっかけに、祖母との交流を取り戻します。祖母の死後、病床で準備された1年分のお小遣いと「ガンバロウ」と書かれた手紙を受け取った筆者は、その深い愛に胸を打たれます。これまでもらったお小遣いにこめられた祖母の思いを感じ、いつかそれに応えるような形で使おうと誓います。
審査員からは「中学生らしい率直な思いが描かれた心温まる作品。最終的に感謝の思いに繋げていく文章の運び方も素晴らしい」と評価されました。

J-FLEC理事長賞「多忙な『貯金箱』」の筆者は、母の誕生日に向けて、コツコツ貯めたお小遣いでサプライズプレゼントを計画していました。しかし、母の誕生日を目前に、弟へミニカーを買ってあげたり、欲しかった文具を購入したりした結果、予定していたホールケーキを買うお金が残らず、小さなケーキでお祝いすることに。喜ぶ母の姿に満足しつつも、自身の行動を反省した筆者は、お金を「貯める」と「使う」のバランスを考えて行動する大切さを実感します。来年の誕生日こそは目標を達成し、母への感謝の気持ちを伝えたいという新たな決意で締めくくります。
審査員は「家庭内での経験や反省を踏まえて、今後のお金の使い方についてしっかり考えており、筆者の心の成長が感じられる」と評価しました。

募集要項

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