
2時間目は、金融機関の種類と役割を理解する授業が実施されました。
前時に学んだ「管理通貨制度」について振り返り、本時はお金を融通することを業務としている金融機関(特に銀行)について学んでいくことが伝えられ、授業が始まりました。
「どのようなタイミングで銀行を使うか考えて、ワークシートに書いてください」という先生の指示に沿って、それぞれが考えたことをワークシートに記入していきました。
「お金を預けるとき」・「振込をするとき」・「お金を借りるとき」が生徒から発表されました。
ここから銀行の三大業務である「預金」・「貸出」・「為替」について、具体的に内容を確認していくことにしました。
「預金」は、使わない(今必要ではない)お金を銀行に預けることです。銀行にお金を預けると、安全・便利・有利であること、有利とは利子の分が増えて戻ってくるということを確認しました。
例えば、年利2%の場合、2万円を銀行に預けると、1年後には元金の2万円に加えて利子400円が増えて戻ってくるということです。家にお金を置いておいても増えることがありませんが、銀行に預けることで少しずつお金を増やすことができることが分かりました。
ここで銀行口座を開設する方法について確認をしていきました。
銀行口座を開設するには、本人確認書類と印鑑が必要です。ライフステージで学ぶ銀行p3 チャレンジ口座開設 2調べてみよう で、銀行で本人確認書類として利用できるものについて考えてみました。各自が答えを記入した後、挙手で確認をしていきました。
銀行で本人確認書類として利用できるものは、公的書類でパスポートや健康保険証などがあてはまること、印鑑はゴム印やスタンプ式の印鑑など形が変わったり、同一の物が販売されている可能性があるものは利用できないことが分かりました。
「貸出」は、お金が必要な個人や会社にお金を貸すことです。
借りたお金には、利子分を加えて返さないといけません。
例えば、年利5%の場合、200万円を借り入れると、1年後には元金200万円に加えて利子10万円を返済することになります。このように銀行は、預けてもらったお金を貸し出し、利子をつけて返済してもらうことで、預けた人にも利子を払うことができ、自分たちの利益も出しているこということが分かりました。
「為替」は、離れたところにいる人同士が、銀行を使ってお金をやり取りすることです。
例えば、東京に住んでいるAさんが、青森の農園のりんごを購入する場合、お金のやり取りの方法について考えてみることで、銀行振り込みの仕組みやその便利さを理解することができました。
金融機関を利用してお金を移動させる資金決済については、ライフステージで学ぶ銀行p11 チャレンジ資金仲介/資金決済 2 考えてみよう で、1,000万円の現金を2社間でやりとりすることを想定し、考えていきました。
銀行の資金決済機能は、受け払いの時間と労力を節約する重要な機能であることも分かってきました。
次時は、銀行の信用創造機能、日本銀行のはたらきと金融政策について学ぶことが伝えられ、授業は終了となりました。