
本時は投資体験を通して、資産運用など家計資産のマネジメントについて理解を深める授業です。
まず、前時では一人暮らしの家計管理体験を通して「自分の生活に大切なことは何か」を考え、収入の範囲でメリハリのある支出を実行していくことの大切さを学んだことを振り返りました。
続いて、高校卒業以降、どのようなライフイベントがあるか先生から質問があり、「成人式」、「結婚」、「出産」、「自動車の購入」、「家の購入」、「お葬式」など様々な回答がありました。
先生からは、今挙げられた様々なライフイベントにはお金がかかりますが、事前に実施した生徒の保護者を対象としたアンケートでは57人中37人が「老後の生活に対して不安がある」と回答していること、老後の生活には毎月平均約53,000円の赤字が発生するとされていること(お金のキホン資料集 6F老後の収支のイメージ)について説明があり、老後の生活費についてもなるべく早い時期から考えておかないといけないことが伝えられました。
それでは、どのようにお金の準備をしていけばよいのでしょうか。働いてお金を稼ぐほか、お金を金融商品で運用していくことも一つの方法です。先生からは、事前に生徒を対象として実施したアンケートの結果では、現在興味を持っている金融商品、学校等で説明を受けたことのある金融商品共に「株式」という回答が最も多い結果であったこと、本時は株式投資の疑似体験を行っていくことが伝えられました。
ここで、アクティブラーニング型授業プログラム「資産形成編」を使用した投資体験を行っていきました。この授業プログラムは、教材の「企業プロフィールシート」に記載された2つの異なる企業の情報をもとに、投資を行う過程を体験する内容となっています。本時は、数人の班に分かれ、〔1〕投資できるお金は10万円のうちの5万円、〔2〕投資先は「静商鉄道」か「SCネット」のどちらか(教材の企業プロフィールシートA使用)という条件のもと、各企業の「イチ押しポイント」と「マイナスポイント」を書き出し、3年後の状況を予想しながら投資先を決定するという流れで進めていきました。
生徒たちは、企業プロフィールシートに記載された、各企業の「規模」、「会社の特徴」、「売上高比率」、「現在の状況」、「これからのヴィジョン」、「業績の推移」などを読み込み、ポイントとなる部分にマーカーを引いて、3年後にどうなるかを予想しながら投資先を決めていきました。
各班の検討結果および評価した点等をホワイトボードに貼りだして共有したところ、以下のようになりました。