
6時間目は「正しい生活情報とは何か」について、グループ活動を通して考えていきます。
インターネット通販やフリマアプリなどの普及により商品の販売形態が多様化し、並行して消費者問題が増加している現状、正しい生活情報を読み取る力(情報リテラシー)を高めることが大切になります。消費者は「情報の受信者」だけでなく、SNS等を通した「情報の発信者」でもあることを自覚し、情報管理を適切に行うことができるようになることが本時の目的であることが伝えられ、授業は始まりました。
「老後に2,000万円必要」、「老後2,000万円問題」といったワードを取り上げている新聞やインターネットなどの情報媒体からそれぞれの内容を読み込み、ジグソー法※で以下の手順のとおり分析をしていきます。
※学習者同士が協力し合い、教え合いながら学習を進めいていく学習方法の一つ
①ホームグループで、「新聞」「テレビ」「インターネット」「雑誌」のどの分野を誰が分析するのか決める。
②担当分野に分かれた第二のグループで、話し合いながら各媒体の内容を分析していく(「事実」と「筆者(作者)
の考え」と「その他」をそれぞれ抜き出す)。
③ホームグループに戻り、各担当者で分析してきた結果を班員に伝える。
④ホームグループでそれぞれの媒体の分析結果を聞き、テーマの内容についてまとめ、そこから理解したこと、および多様な情報媒体から情報を仕入れることについて考えたことをまとめる。
①は前時までに決めており、②の第二のグループに分かれた話合いから本時は展開していきました。
15分間で持ち寄った媒体の情報を読み込みながら、「事実のように書いてあるけれど、本当にそうなのだろうか」、「『老後2,000万円』が必要という話が、途中から政権の話に変わっているように思う」など、気付いたことや考えたことを口に出しながら、ワークシートの「事実」、「筆者(作者)の考え」、「その他」についてまとめていきました。
次の15分間は、③④のホームグループに戻り、媒体ごとの分析結果を班員に伝え、まとめまで行いました。班員の分析結果をワークシートに書き込んでいく中で、「老後2,000万円」という同じキーワードでも媒体によって論点が違うことに気付く班もありました。
続けて「内容のまとめ」、「そこから理解したことについて」、「多様な情報媒体から情報を仕入れることについて(正しい情報とは?)」の項目毎に整理していき、各媒体についてワークシートに記載された6つの評価基準(情報の速さ、信憑性、面白さ、多様な意見、読みやすさ、情報の量)と、各班で考えた2つの評価基準に基づいて評価(とても良い◎、良い〇、普通△、悪い×)を行いました。班毎に考えた評価基準には、「値段」や「手軽さ」などがありました。
班でのまとめが終わった後、下記の「( )」内に自由に考えを記入するかたちで個人でのまとめも行っていきました。
「老後に2,000万円必要」という言葉は、( )である。なぜならば、( )だからだ。
これらの結論から、情報と情報媒体について学んだことは( )である。
だから、私たちはこれから( )。
次時から3時間分は、「社会への扉」で学んだ4つのテーマ(「契約」、「お金」、「暮らしの安全」、「消費生活センター」)を踏まえ、本時と同様にグループ学習を行うことが伝えられ、授業は終了しました。