
本時は、これまでの学習内容を踏まえた模擬資産形成を実施しました。
はじめに、以前、模擬投資を行った際に選んだ銘柄について10月31日時点での株価を確認しました。
ハルヤマHD:2,400 円の上昇 / ゲオHD:34,500 円の上昇 / 任天堂:696,000 円の上昇
模擬投資を行った9月20日前後は、日経平均株価が2万円を切る状況でしたが、その後22,000 円前後で上昇が続いており、どの班も利益を得ることができました。
しかし、任天堂株を購入した班は当初の条件であった1人10万円の資金では足りず、350万円以上の投資をしています。先生からは、実際に投資を考えるときには、前提となる投資資金を意識するように伝えられました。
以前行った模擬投資では、PERやROEなど比較検討すべきデータをもとに投資先を決定していきました。本時では、「投資」の意義や日本の現状を確認したうえで、あらためて模擬投資を行うことが先生から伝えられました。
アクティブラーニング型授業プログラムガイド「資産形成編」授業用スライド(お金にも働いてもらう?、なぜお金にも働いてもらうの?、貯蓄と投資の違いとは?、お金に働いてもらうとは まとめ)で、投資とはお金に働いてもらうこと、投資に適したお金や目的を見極めること、リターンだけでなくリスクも考えて投資先を選ぶことを確認しました。
ここで、貯蓄と投資の割合や家計金融資産の増加率について日米の状況を比較しました。日本の家計金融資産の5割以上は現預金であり、株・投資信託の割合は2割以下にとどまっています。これに対して、アメリカでは現預金は1割程度、株・投資信託は5割近くとなっています。また、アメリカではこの20年間に家計金融資産が3.32倍になっているのに対し、日本は1.47倍にとどまっているような状況です。先生からは、日本は投資による資産形成がまだまだ根付いていないということが伝えられました。
投資の意義や日本の現状を確認したところで、あらためて模擬投資を行っていきます。資金は前回と同様、1人10万円×班の人数としましたが、今回は中国地方の上場企業に限定して投資先(複数可)を検討していきます。投資先の候補となる中国地方の上場企業については、上場企業サーチをもとに先生が作成した一覧表が配られました。
ここで参考として、アメリカの著名な投資家であるウォーレン・バフェットの格言が紹介されました。
- ルールその1 絶対に損をするな ルールその2 絶対にルールその1を忘れるな
- 市場動向や他人の意見につられて株の売買をしない。
- 株式投資の極意とは、いい銘柄を見つけて、いいタイミングで買い、いい会社である限りそれを持ち続けること。これに尽きます。
- 10年、20年経っても欲しいと思うものを作っているかどうか、これが私の投資判断の基準です。
これまで学んだ内容を踏まえて、どのような点に注意して投資先を決めていけばよいか、数ある指標の中で何を一番重視するか、その理由などを各班で話し合って投資先を検討していきました。
先生からは、「自分の意見や考えを出していくこと」、「何を目指して投資をするのか、投資の目的を明確にすること」、「四季報に記載されているような一般的な情報だけでなく、その地域の人だからこそ知っている情報なども生かして投資先を検討すること」など、助言がありました。
話し合いが終わったところで、各班に結果を発表してもらいました。