
高校・大学卒業後、自立した生活を送るために、金融・経済の知識や家計管理、多重債務等お金に関する問題について理解し、お金に対する責任感や問題に直面した時の対応力を身に付けることを目的とした一連の授業が実施されました。
1時間目は、資金を借りる企業の立場と融資をする銀行の立場になってロールプレイングを行い、融資における信用とは何かを考え、金融の仕組みや銀行の役割について理解することを目的に授業が行われました。
はじめに既習内容である銀行の三大業務を確認していきました。
生徒からは、「お金を預かってくれる」、「お金を貸してくれる」、「お金を送金してくれる」とすぐに正答が出ました。また、銀行がお金を貸し出すことを「融資」と呼ぶことが先生から補足されました。
次に、「自分たちが会社の経営者だとしたら、銀行から融資を受けるために何をアピールするか」について班で話し合い、まとめるよう指示がありました。「借りたお金を返せないといけない」、「実績のある企業でないと貸してくれないのではないか」など意見を出し合っていきました。
各班の意見がまとまったところで、融資を受けるためには、借りたお金を返済できる「信用」が最も大切であることを進行スライドで確認しました。また、銀行は複数のポイントで融資を行うかどうか審査をしているということをあなたと銀行のかかわり 映像教材 信用が支える金融のしくみ①本編を視聴して確認していきました。
映像教材で説明があった銀行の審査のポイントは大きく分けて以下の4つです。
事業内容(公共性):事業が社会に必要とされ、将来的にも継続して経営できるのか
返済能力(安全性):事業や資金の計画が妥当か、どのくらいの期間で返せるのか、資産はあるか
成長性:成長するための戦略、将来売上や利益を上げられる可能性があるのか、市場規模やシェアはどのくらいなのか
経営者の考え方:会社の経営理念、経営者の熱意はどうなのか
これらの点を踏まえ、融資を受けるためにどのようなことをアピールするかを企業の立場で考え、銀行にプレゼンテーションするロールプレイングを行っていきました。班に分かれて、あなたと銀行のかかわり ワークショップ2ワークシートを見て、自分の班が担当する企業の情報を確認し、まずは個人でワークシートの「成長性」の欄を埋めていきました。個人の意見が出そろったところで、班でそれらの内容をまとめながら、プレゼンテーションの原稿を考えていきました。
各班のプレゼンテーションがまとまったところで、班の代表(社長)にプレゼンテーションを行ってもらい、他の班の生徒は銀行の融資係の立場から融資をするかしないか決めていきました。