
2時間目は、ローンに関する基礎的な知識や仕組みについて理解し、メリット・デメリットについて注意すること、また、将来における資金需要について考察することを目的とした授業が実施されました。
はじめに「ローン」という言葉を聞いてどのようなイメージが思い浮かぶか、生徒に尋ねたところ、生徒からは「大きなお金」、「家」、「車」、「土地」、「奨学金」、「携帯電話・スマホ」などの意見が出ました。多くの生徒は大きなお金が必要なときにお金を借りて、後から時間をかけて返すという仕組み自体は分かっているようでした。
そこで、「シリーズ教材お金のキホン動画クレジットとローン(解説映像)」で、クレジットとローンの仕組み、メリット・デメリットを確認していきました。ローンを利用する際には、「これから先に得られる収入で返済できるか」、「ローンの利息などの条件について、より金利が低いなど有利なものがないか」などを考えることが重要であることが先生から伝えられました。
ローンの仕組み、メリット・デメリットを確認したところで、本時はシリーズ教材お金のキホン アクティブラーニング型授業プログラム ローン編を活用して、自動車をローンで購入しようと考えているマナブさん一家にみんなでアドバイスを考えていくことが伝えられました。前時から引き続きの班活動です。
ワークシートと体験談シートが配付され、まずは個人ワークを進めていきました。
はじめに、体験談シートに記載された体験談を読み解き、3択で提示された選択肢の中から、ローンを利用するときの正しいポイントを以下のとおり選んでいきました。
- テーマ1 買う物が本当に必要かどうか考える
- テーマ2 万一のときに対応できる余裕のある返済計画にする
- テーマ3 複数のローンの情報を集め、金利などの条件を比較する
全班、間違うことなく正解を選び出すことができました。
次に先の3つのポイントを踏まえ、班で話し合いマナブさん一家の自動車ローン利用について適切なアドバイスを考えていきました。事例シートにアンダーラインを引きながら問題点を明確にし、問題点に対する具体的なアドバイスを話し合っていきます。「購入する車のことを勝手に決められたら嫌だな」、「わざわざオプションを追加することはない」、「軽自動車とか中古車も検討してみたらいいのでは」など、マナブさん一家のプロフィールとメッセージを照らし合わせながら班で話し合っていきました。
アドバイスがまとまったところで、授業前半で考えたテーマ1,2,3のポイントに合わせたアドバイスを各班に発表してもらいました。ある班からは、以下のような発表がありました。
- テーマ1 必要なのは車なので、オプションのオーディオとアルミホイールは追加でつけなくてもよい。
- テーマ2 毎月の支払額が、自由に使えるお金に対して大きい。毎日の生活費の節約にも限度がある。今後の生活も考えて、余裕がある返済計画を考えた方がよい。
- テーマ3 お店の人がすすめてくれたというだけで、ローンを決定しない方がよい。自分でもローンについて調べたり知識を身に付けたりして、比較検討すべき。
自分が自動車を購入する場面をイメージして、それぞれ具体的にアドバイスを考えることができていました。
最後に、ローンのメリットと注意点、ローンを利用するときの3つのポイントを以下のように確認しました。
<メリット>
必要なものを必要なときに手に入れられること
<注意点>
ローンでお金を借り入れて買物をすると、借りたお金とは別に「金利」が発生する
返済金額に上乗せして金利を支払う
貯蓄よりもローンで買う方が支払額は多くなる
<ローンを利用するときの3つのポイント>
①本当に必要なものか、ただ欲しいものなのかを見極めよう
②毎月の返済額や返済期間などについて収入に見合った計画をきちんと立てよう
③しっかりと情報を集めて、金利などの条件をよく比べよう
まとめとして「ローンを利用する時に限らず、日常生活の中でお金を使う時にも、これらのポイントに気を付けることで家計管理がしっかりできるようになるでしょう」と先生から伝えられ、授業は終了しました。