金融経済に関わる組織

証券取引所

公正・健全な市場であるために

情報の公開

株式などの売買には、金融商品取引法や各証券取引所が定めたルールが存在し、市場ではこれらに基づいた公正な取引が行われています。

また売買が成立すると、ただちに注文を取り次いだ証券会社にそのことを伝達するとともに、いくらで売買が成立したのかなどの情報を公表しています。

このように売買情報を一般に公開することで、株式市場の透明性をより高いものにしています。

不公正取引の排除

ルールに違反した取引がないか、しっかりとチェックすることも証券取引所の大事な仕事です。

株式市場の公正性や健全性が損なわれないように、不公正取引を排除することは非常に重要だからです。

不公正取引の代表例として、インサイダー(内部者)取引というものがあります。

もし、ある会社が画期的な製品の開発に成功したとしましょう。その情報が一般に公表されれば、株価の上昇が予想されます。ですから、その情報が公表される前にその会社の株式を買っておけば、上昇した後に売ることで大きな利益を得ることができます。逆に、会社にとって悪い情報が発生したときに、公表前に株式を売ることで損失を免れることもできます。

これらはインサイダー取引といい、法律で禁止されている行為です。

インサイダー取引規制では一部の人が職務などで知り得た内部情報によって株式を売買すること自体を禁じているので、売買の結果、利益が出たかどうかにかかわらず罰せられます。

また、会社に関わりのない人でも、未公開の情報をもとに売買すれば処罰される場合があります。

証券取引所では、証券市場の公正性・信頼性を守るため、インサイダー取引などの不公正取引が行われていないどうか、詳細な調査活動を行っています。